『精霊の守り人』 全26話(TVアニメ版) 第三話「死闘」・第四話「トロガイの文」

第三話「死闘」

「チャグム、走れ」

「荷を捨てて森へ走るんだ。早く!」

チャグムを逃がし、四人の刺客を一手に引き受け、立ち回るバルサ。

激しい戦闘で槍の矛先がはずれ、修理しなかった事を悔やむ。

御頭の太刀で腹を切られながらも、壊れた槍を振り回し渾身の一撃で御頭を倒す。

追っ手を振り切り、バルサは辛くも森へ逃げ込む。

「待て、女は俺が追う」

ジンはそう言うと、ゼンにチャグムを追わせ、ユンに御頭の手当を命じる。

「離せ、いやだー」

チャグムは、一休みしているところをゼンに捕まり、薬で眠らされてしまう。

「ぬかったな。四人がかりで仕留められないとは・・・」

「所詮、金で雇われた用心棒。もう、戻っては来まい」

「お前たちは御頭を連れて後から来い。チャグム王子を奪還するという目的は果たした。俺は一刻も早く王子を連れて帰る」

ジンは別行動をとり、一人宮廷へと戻る。

道中、ジンは迷っていた。

「このままチャグム王子を連れて帰れば、帝ご自身の手で王子を殺さなければならない。」

「そのようなひどい事は、断じて許されるべきではない」

「チャグム王子、このご無礼をお許しください。このジンもすぐに後から往きます」

泣きながらジンは、チャグムに剣を振り下ろす。

「ぬうぉおおおおお。うぉああああああい」

槍の矛先を投げ、ジンの動きを止めるバルサ。

落ちていた石を左手に持ち、ジンめがけて特攻していく。

捨て身の一撃を食らったジンは、たまらずその場に倒れてしまう。

バルサはチャグムの救出に成功した。

チャグムをおぶって歩き続けるバルサだが、遂に気を失いかけ倒れてしまう。

「バルサ、大丈夫か!」

「用心棒が、守る相手に心配されてりゃ世話ないねえ」

バルサはチャグムに、この先の小屋にいる、タンダという男を訪ねるよう話す。

「余だけ助かる?嫌じゃー」

「私が助かるために、まず、あんたが助からなくてはならないんだ。余計な心配するんじゃないよ」

「バルサぁーーー」

泣きながら走るチャグム。

「駄目じゃー。やっぱり下から行こう」

バルサから、熊の背中のような岩を登るように言われたチャグムだが、引き返そうとする。

が、そのとき、

「うぉーーーーー」

狼だ!

恐怖で震えながら、岩を登りきるチャグム。

途中、川に落ちて、溺れているところをタンダに救われる。

「バルサが・・・」

バルサは幻覚をみていた。

気を失っている自分の傍で、二人の男が死闘を演じている。

一方が勝ち、しかし泣いている。

その後ろから、眺めている少女。

あれは・・・!?


第四話「トロガイの文」

「二年待って、俺はまだお前と話もしてねえんだぞ。バルサ」

朝もやの中、バルサを背負い、タンダは小屋へと走る。

呪術師トロガイは、池の中を覗き込んで、何やら魔物の言葉を聞いている。

「どうやら第二王子は、あの火事で死んじゃいないようだね。しかし、あれはどういう意味なんだろうねぇ。ん!卵!ナユブのものが、この世界に卵を産んだという事か!?」

「・・・うっとうしいねぇ」

「おい、下りてきな。陰気臭い犬ころだねぇ」

「憶えておきな。綺麗な花には毒香があるって事をね。いい夢ばかりは見せちゃくれないよ」

「しっかり便りを届けるんだよ」

トロガイは、影から様子を伺っていた黒装束の刺客を、呪術と毒で返り討ちにすると、刺客の衣服に、聖導師あての文を仕込む。

歴代最年少の星読博士シュガと聖導師は、帝に謁見し昨夜の件を報告していた。

「シュガよ、その才を持って余の影に入ることを許す」

「狩人の首尾はどうした?」

「失敗したと」

「生まれて初めてじゃ。余の命が遂げられなかったのは」

「それぼど手強かったのか?その女用心棒・・・」

帝は、これまでとは別の策を命じる。

「チャグム、ともらいの山狩りを催せ」

「事情を知らせぬ兵を、放火の下手人の捜索と称してして放つのだ」

「かの呪術師めから、怪しげな文が届きました」

トロガイに返り討ちされた狩人は、聖導師に報告する。

「して、その文とは」

聖導師はシュガに読むように命じる。

「星を見ず、足元に現を抜かす聖導師よ。二ノ宮の身内に宿りしもの、しかと見極めねば恐ろしい渇きが、この地を襲うであろう。これより我、真実を知るものを訪ねる。我戻るまで、汝ら、浅慮の行い慎むべし」

シュガは、呪術師と手を組んで知識を共有するべきでは、と提案する。

「知識を共有だと。そんな事はあってはならん」

聖導師は憤慨する。

「シュガよ、そなたに星読みの任を解く。代わりに、碑文解読の任を与える」

聖導師は、星の宮の秘密の蔵を訪ね、大聖導師の残した碑文を解読するように命じる。

「水妖を確実に屠る術を読み解くのじゃ」

「謹んでお受けいたします」

タンダは、バルサを懸命に手当していた。

「ジグローーーー!」

バルサが叫びながら、目を覚ます。

「タンダ・・・なんでここに?どのくらい寝てた?」

「まだ一日もたってねえよ」

タンダは、呆れた様子で返す。

「話はトーヤとサヤから聞いた。こいつらに感謝しろよ」

「トーヤ、ありがとよ」

バルサは、チャグムに憑いた憑き物を診て欲しいと、タンダに頼む。

「うわーーーー」

タンダが手を当てると、チャグムの背中が光りだす。

「俺には手におえない感じだなぁ」

「やっぱり、トロガイ氏に診せたいところだねぇ。ところでタンダ、この傷どのくらいで治る?」

「ふざけるなよ。いくらお前でも七日はかかる」

「そんなに待てないんだよ。いつ、追っ手が来るかもわからないんだよ」

「心配するな、俺が守ってやる」

タンダは、俺が守るから心配するなと、バルサを説得する。

ぎぃーーー

そこに、トロガイが戻ってくる。

チャグムを見るや否や、

「たまごーーーーーーーー」

第三話・第四話 終

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