「ミシシッピー殺人事件」は、アメリカの会社が開発したApple用のアドベンチャーゲームです。
原題は「MURDER OF THE MISSISSIPPI」。
国内ではジャレコが版権を買い取り、ファミコンとMSXで発売されました。
ファミコン版はジャレコではなく、トーセが移植を担当しました(ジャレコの名誉のために言っておきます)。
<主な登場人物>
チャールズ卿:主人公の探偵。しかし彼にはある悲劇が訪れる・・・
ワトソン:チャールズ卿の助手。決まった数しかメモを取ることができない。
ブラウン:四号室で遺体で発見される。プリンセス号のオーナーにして被害者。
ストーリーはデルタ・プリンセス号で起こった殺人事件を、たまたま居合わせた探偵チャールズ卿と助手のワトソンが推理し、解決するというものです。
まずは、なかなか印象深いBGMが流れる中、プレイヤーは船内を探索しながら、証拠を集めていきます。
しかし、船内の所々に何故か落とし穴などの罠が仕掛けられており、罠に掛かれば即ゲームオーバーとなります。
まずは、まだ事件が起こっていない船の中、隣の一号室に入ってみると、落とし穴に落ちてチャールズ卿即死!
最初の犠牲者が探偵とは、随分と斬新な設定です。
セーブ機能なんてないので、最初から操作をやり直すチャールズ卿。
気を取り直して、十六号室に入ってみれば今度はいきなりナイフが飛んできて即死!
「せんせいだいじょうぶですか」
「なんということだ
せんせいがだれかのしかけにひっかかって しんでしまうとは・・・」
わざとらしい台詞をはいて言い訳するワトソン。
ためしに今度はワトソンを落とし穴に誘導しましたが、反応しません。
ファミコン用のゲームイメージイラストには、今回の冒険の主役である、探偵のチャールズ卿と助手のワトソンが描かれていますが、チャールズ卿を後ろからチラ見するワトソンの表情に注目です。
何かを企んでいる目をしています。
これは、このゲームの本当の真犯人と、本当の被害者を暗示しているかのようです。
つまり、ワトソンはチャールズ卿を殺そうとして、船にいろいろな罠をしかけた。
しかし、偶然にもその船で、予期していなかった殺人事件が発生してしまったのです。
ひとつの船で起きた、犯人が別々のダブル殺人事件。
しかも、最初の被害者が主人公とは・・・
あまりにも斬新なトリックですが、時代を先取りしすぎたのか、誰もついていけませんでした。
これが本当の「ミシシッピー殺人事件」の全貌でしょう。
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