本将棋 内藤九段将棋秘伝 (セタ) 1985年
ファミコン将棋ソフト第一弾で、世界選手権にも出場。
内藤國雄九段監修で、詰将棋は無いが、駒落ち設定や「待った」が出来る。
思考時間は短いので、短時間で楽しめる。
森田将棋(セタ)1987年
将棋ソフトプログラマーの森田和郎氏が開発し、セタから発売された将棋ソフト第二弾。
対局のほか、棋譜再現や詰将棋のモードがある。
思考レベルは1~3まで。
谷川浩司の将棋指南Ⅱ(ポニーキャニオン)1988年
谷川浩司九段監修。
四天王(泥沼和尚・自然大王・自在将軍・ヒゲ仙人)を倒していくと、最後に谷川名人が登場する。
対局、詰将棋、次の一手があり、コンピュータの思考時間は短い。
ファミコン名人戦(SNK)1988年
リーグ戦(C~A級)を勝ち抜き名人を目指す。
他に、相手を選択しての対局や詰将棋があるが、待ち時間はあまり無く、テンポ良く指してくる。
谷川浩司の将棋指南Ⅲ(ポニーキャニオン)1989年
谷川九段監修・第二弾。
谷川九段と対局し、勝ち越すとファミコン名人に認定される。
そこそこ強い割に、思考時間は短い。
「一段と強くなって登場!!」に偽りなし。
ファミコン将棋竜王戦(アイマックス)1991年
トーナメントに優勝して竜王を目指す他、詰将棋や将棋実験室がある。
実験室では、様々なタイプの棋士を作成して、対局する事が出来る。
コンピュータの思考時間は長い。
[メガドライブ] 将棋の星(ホームデータ)1991年
メガドライブ唯一の将棋ソフト。
6つのレベル(5級~初段)で将棋を楽しむ本将棋モードど、父を殺した犯人を捜していくアドベンチャーモードがある。
アドベンチャーモードでは、対局前に詰将棋を解くイベントがある。
一回戦 第一局
先手 谷川浩司の将棋指南Ⅱ ・ 後手 本将棋 内藤九段将棋秘伝
双方、四間飛車から[谷川Ⅱ]は穴熊に、[内藤]は美濃囲いに。
途中、[内藤]の入玉が成功したかに見えたが、別に[内藤]は入玉戦法を目指している訳でもなく、フラフラと王様が自陣に戻ってきたところを、[谷川Ⅱ]が光速の寄せで、鮮やかに寄せた。
9二金打ちまで 163手にて谷川浩司の将棋指南Ⅱの勝ち。
一回戦 第二局
先手 将棋の星 ・ 後手 ファミコン名人戦
相居飛車から、[名人]は矢倉を完成させ、[将棋星]は棒銀含みの端攻めを見せる。
中盤は、馬を二枚つくり、[名人]の完勝かと思わせたが、その後決め手を欠き、[将棋星]の反撃を食らう展開となる。
[名人]は最強棋士と思われる坂西名人の満を持しての登場であったが、メガドライブの伏兵に足元をすくわれた格好となった。
3二金まで 99手にて将棋の星の勝ち。
一回戦 第三局
先手 森田将棋 ・ 後手 ファミコン将棋竜王戦
[森田]はレベル2、[竜王]は思考時間5秒以内の棋士を作成しての対戦となった。
共に、思考時間の長い両者の対局となるため、時間調整を行うこととした。
序盤、[森田]は居飛車、[竜王]は四間飛車の構えから積極的に攻めていく。
[竜王]が飛車得となるも、[森田]も桂馬と角を絡めた連携で反撃する。
最後は、自陣の堅さを活かし、[森田]が[竜王]を振り切った。
3二銀打ちまで 81手にて森田将棋の勝ち。
準決勝 第一局
先手 谷川浩司の将棋指南Ⅱ ・ 後手 谷川浩司の将棋指南Ⅲ
将棋指南ⅡとⅢの同門対決は、相矢倉の対決となった。
角交換から、すかさず[谷川2]の隙をとらえて、馬をつくる[谷川3]。
[谷川2]も自陣に銀を打ち、守りを固める。
中盤以降、[谷川2]は馬を二枚つくり反撃。
敵陣に、龍と、と金をつくり優勢に進める[谷川3]は、空き王手の筋があり、その手を指せば勝ちとなるのだが、なかなかその手を発見できないまま、ずるずると指し手が進む展開に。
最後は、その手を発見した[谷川3]が勝利するものの、お互いに凡手が多く、手数は186手に及んだ。
8八金打ちまで 186手にて谷川浩司の将棋指南Ⅲの勝ち。
準決勝 第二局
先手 将棋の星 ・ 後手 森田将棋
準決勝第二局は、メガドライブ期待の[将棋星]対、優勝候補の一角[森田]の対決となった。
共に、[将棋星]は強さ1級、[森田]はレベル2と制限があったが、その分指し手も早く、スピーディな展開となった。
飛先を突き合う相掛かりでの対戦となり、敵陣の隙をつき龍をつくる[森田]。
その後、馬もつくり、終始安定した指しまわしで、[将棋星]を圧倒した[森田]の完勝であった。
4八銀打ちまで 94手にて森田将棋の勝ち。
決勝
先手 森田将棋 ・ 後手 谷川浩司の将棋指南Ⅲ
相居飛車での対決となった。
ミスから、銀損をした[森田]に対して、[谷川Ⅲ]は堅実な指しまわしで、リードを広げる展開となる。
[森田]の悪手連発で、更にその差が広がっていく。
痛打、7七銀打ちを受け、自陣の突破を許す[森田]。
勝負あったかに見えたが、ここから[森田]が奇手4一銀打ちを放ち、反撃の狼煙をあげる。
[谷川Ⅲ]は7二飛車と冷静に対応するが、[森田]も7三桂打ちから、6一角打ちと必死にくらいつく。
決勝戦にふさわしい熱戦となった。
最後は[谷川Ⅲ]の真骨頂、光速の寄せが炸裂し、7九銀打ちを見て[森田]が投了する。
[谷川Ⅲ]は、ファミコン将棋チャンピオンにふさわしい王者の指しまわしを披露して優勝した。
7九銀打ちまで 116手にて谷川浩司の将棋指南Ⅲの勝ち。
投了図以下、▲同金 ▽同飛車行成 ▲5八玉 ▽4八銀成りまで。
◆ファミコン・メガドライブ将棋ソフト選手権
優勝:谷川浩司の将棋指南Ⅲ
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